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掛取引において重要な「与信審査」とは?情報収集・分析の方法やポイントを解説

与信審査とは

掛取引が中心の企業間取引では、未回収リスクが避けられない問題なため、事前の与信審査は必須と言えます。しかし、企業担当者様の中には、与信審査がなぜ必要で、実際にどのような流れで行われているのか曖昧な人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、与信審査の意味や情報収集の方法、分析方法について解説していきます。

与信審査とは

与信審査とは、取引を検討している相手に、十分な支払い能力が備わっているのか、取引先の売上規模や将来性などを調査することです。企業同士の取引だけでなく、個人に対しても、カーローンや住宅ローンなどで実施されます。

掛取引が中心の企業間取引では、与信審査を行わずに取引を開始してしまうと、売掛金の未回収リスクにつながってしまい、自社の資金繰りに悪影響を与える可能性が高まります。つまり、売掛金の未回収リスクを軽減できる与信審査は、自社の経営を安定化させるために、重要な役割を担っているのです。なお、企業間取引で実施される与信審査は、新規取引先の信用度を判断するために用いられることがほとんどです。

与信審査の流れ

それでは実際に、与信審査がどのような流れで実施されるのか確認してみましょう。

➀商談開始

②情報収集・分析

➂与信審査・判断

④与信限度の決定

⑤契約条件 

まずは、取引を検討中の企業が、商談をしても問題ない相手なのか、自社の営業部門の担当者が直接訪問して調査を行います。並行して、自社の管理部門の担当者も調査を行い、問題ないようであれば取引先との商談開始です。

商談開始後は、取引先の情報を、無料・有料問わず、できる限り多角的に収集します。予算に余裕がある場合は、信用調査会社などに依頼して正確な情報を集めておくと、取引先について分析しやすくなるでしょう。

収集した情報や分析結果をもとに、与信審査を行い取引を行うか判断します。自社で与信管理規程を定めておけば、取引先の信用度に応じた、与信限度額をスムーズに決められるでしょう。

与信限度額が決まったら、製品の引渡方法や支払方法、免責事項などの取引条件が記載された契約書を取引先と締結することで契約が成立します。私個人の感覚では、契約条件を提示する際に妥協しないことが、後々のトラブルを回避するために最も重要だと考えています。

与信審査で大切な情報収集・分析の方法

与信審査とは

与信審査の価値を最大限に高めるには、正確な情報収集と的確な分析が必須です。ここでは情報集の方法と分析方法について解説していきます。

情報収集の方法

与信審査を行う際は、分析を行うために取引先の情報をできる限り多く集める必要があります。収集できる取引先の情報は、大きく分けて「外部情報」と「内部情報」の2つです。

外部情報

取引先が一般公開している無料、有料情報

内部情報

取引先に問い合わせて、担当者から得られる情報

企業によっては、公式サイトへアクセスするだけで、決算書や資本の割合を一般公開していることがあり、無料で情報が手に入れられます。費用はかかってしまいますが、調査会社に依頼したり、法務局から商業登記簿を取得したりする方法でも情報を取得可能です。

また、取引先に直接問い合わせて、担当者から内部情報を得る方法も有効です。直接情報を収集することが難しい場合でも、自社の営業担当者に尋ねてみると、簡単に内部情報を得られることがあります。

情報収集の方法については「4 取引先企業に対する信用調査の方法とは?具体的な流れや期間をご紹介」で詳しく記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

分析の方法

収集した情報は、定量、定性、商流の3つの観点で多角的に分析することが大切です。

定量的分析

定量的分析とは、貸借対照表や損益計算書などの決算書に基づいて行う分析方法のことです。

<定量的分析で用いられる決算書>

・貸借対照表(B/S)

・損益計算書(P/L)

・キャッシュフロー計算書(C/F)

取引先の過去の貸借対照表や損益計算書から、業績がどれくらい伸びているのか、将来性がある企業なのかなどを予測できたり、同業他社と比較することで取引を行う相手としてふさわしいのかを判断できたりします。

定性分析

定性分析とは、決算書の数値から確認できない、販売ルートや経営者の能力、得意分野などの内情を分析する方法です。

<定性分析で用いられる情報>

・経営者の能力や人格

・企業の風評や成長性

・販売ルート

・参入障壁

・事業計画

・資本背景 など

これらの情報は、取引先のホームページで無料公開していたり、官公庁が公開しているデータの中で見つけられたりします。ただし、定性分析だけで信用度を判断することはリスクが高いので、定量分析の結果と照らし合わせて取引先を評価することが大切です。

商流分析

商流分析とは、取引先の仕入先や販売先、商売の形態、決済条件などの事業全体の流れを分析する方法です。

<商流分析で用いられる情報>

・仕入れ先や販売先の場所がどこか

・決済条件が業界の慣習に従っているか

・現金化はどのタイミングでされるのか など

安全な取引を行うためにも、取引先の事業の全体像は、細かい点まで把握しておきましょう。

 

売掛金の未回収を防ぐ!与信審査における4つのポイント

与信審査とは

ここからは、与信審査を行う際に意識するべき4つのポイントを解説していきます。

➀:審査基準を明確にする

売掛金の未回収を防ぐためには、信頼できる取引先の理想像をイメージし、売上高の最低ラインや経営実績などの審査基準を明確にしてから与信審査を行うことが大切です。審査基準を明確にしておけば、支払い能力が低い企業との取引を回避できる可能性が高まります。

②:与信管理部門・担当者を設置する

売掛金の未回収を防ぐためには、与信管理部門・担当者を設置し、与信審査を徹底して行える環境を整備することが重要です。企業によっては、営業部門の担当者が与信管理部門の役割を担っていることもあり、与信審査がおろそかになっているケースが存在します。信頼できる企業と取引を行うためには、与信審査を専門で行う部門を設置し、取引先を慎重に評価するようにしましょう。

➂:与信審査の審査基準を統一し、属人化を避ける

売掛金の未回収を防ぐためには、与信審査の審査基準を統一し、特定の社員だけでなく、だれでも客観的に評価できるようにしておくことが大切です。与信審査の審査基準が属人化してしまうと、担当者が変わるたびに基準を設定し直すことになり、評価の精度が曖昧になる可能性が出てきます。だれでも理解しやすく納得できる審査基準で統一しておけば、そのような事態を未然に防ぐことが可能です。

④:取引開始後も定期的に与信調査・審査する

売掛金の未回収を防ぐためには、新規取引先だけでなく、既存取引先に対しても定期的に与信調査・審査を行うことが大切です。新規取引時に信用度が高い企業でも、取引が開始してから経営が悪化することが少なくありません。売掛金の未回収を防ぐには、取引開始後も定期的に与信調査を実施して、取引先の経営状況の変化に早めに気付くことが重要です。

与信審査には「与信管理ツール」の活用もおすすめ

与信審査とは

与信審査の方法には、自社調査・審査、信用調査会社への依頼などがありますが、「与信管理ツール」の活用もおすすめです。与信管理ツールを利用すれば、与信審査にかかる時間を大幅に短縮でき、取引先候補が多い場合でも通常業務に支障をきたす心配がありません。また、新規取引先の調査を会社情報を入力するだけでかんたんに行えるうえ、1度登録しておくと、継続的に対象企業をモニタリングしてくれます。

新規取引先の与信審査はもちろん、既存の取引先に対しても、与信限度額の定期的な見直しなど、与信管理がしやすくなるのもおすすめしたいポイントです。情報収集の手間を省きたい、かつ的確に分析を行いたい場合は、与信管理ツールの導入を検討してみてください。

まとめ

今回は、与信審査の意味や情報収集の方法、分析方法について解説してきました。与信審査は、支払い能力が低い企業との取引を回避するためには重要な業務の1つです。売掛金の未回収リスクを軽減するためには、新規取引時に与信審査を行うことはもちろん、取引後も定期的に与信調査を行う必要があります。

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